連休写真

今週のお題「ゴールデンウィーク2018」 2018.4.28から5.6までの記録写真17枚。

送迎

保育園の送り迎えを始めた頃、子どもはまだ言葉も話せず、つかまって歩けるかどうかという時期だった。夕方、仕事を終えて園へたどり着くと、子どもはベビーフェンスの向こう側で遊んでいる。子どもを抱いて自転車を押しながら自宅まで歩く。子どもはまだ言…

ボディキャップ魚眼レンズ

ヨドバシカメラで衝動的に9千円の魚眼レンズを買った。人生でいろいろと難しいことがあり、ふと思いきって視野を広げたくなったのだ。被写体を大きく写したければ自分が歩み寄れば済むことだけど、人間の目が持つ視野(約120度らしい)の外側にある風景は、…

ぜんそく

市民プールで2時間ほど浮輪で遊び、帰って少し眠り、夕飯の買出しのためスーパーに行く。店に入って少し経った頃、賑やかだった子どもが急に静かになり、何も喋らずにぼろぼろと涙をこぼし始めた。それから大声で泣き続けるので買い物は中断し、どこか痛いの…

ケルヒャー

先月の誕生日、妻からケルヒャーの高圧洗浄機をもらった。ユニットバスの分解掃除を、業者に頼めば2万近く掛かるけれど、そのお金で高圧洗浄機を買ったほうが楽しそうという話になったのだ。 ユニットバスの分解は、昨年に続いて2度目だ。前面のフタを外して…

車とカヌー

いつかお金に余裕ができたときは、車とカヌーを買おうと考えている。もしも買えなくても不満ではない。無ければ無いなりに人生は進んでいく。自由にどこへでも旅行できた独身のときより、不自由だけど賑やかで騒がしい今の生活を気に入っている。 webshop.mo…

野田知佑bot

少し暇ができたのでツイッターの野田知佑botを更新した。以下は新たに追加した12個。登録されているツイートは計142個。 写真を撮ってAcrobatで文章化も試してみたが、縦書きの日本語OCRは精度が悪く、今のところはすべて手打ちで入力している。何か効率的な…

ただの日記

ツイートよりは長く、けれど10分で書ける程度の日記を、なるべく書き続けることを目標にしてブログ再開。 夕方4時に保育園の迎えに行った。なんで今日は早いの? と娘の友だちに訊かれる。首や肩にできた水いぼ(伝染性軟属腫)を見せ、ここに鼻くそがついて…

卒園式あいさつ

子どもの通う保育園で卒園式があり、父母代表のあいさつをしてきた(自分の子どもはまだ4歳なので見送る側)。上がり性のために、まともに話せた気はしないのだが、原稿をここに書き残しておこうと思う。 神谷美恵子『ハリール・ジブラーンの詩』は図書館で…

川野

「短編」第67期参加・予選通過作品(2008年4月12日) http://tanpen.jp/67/26.html 荒川で友人と釣りをしていると、川下から静かに永谷園のお茶漬け海苔が流れてきた。ビニールの外装に包まれたそいつを拾い上げ、個装の紙袋が濡れていないのと、賞味期限ま…

海退

「短編」第66期参加・予選通過作品(2008年3月12日) http://tanpen.jp/66/17.html 勤めていたカメラ屋に長い休暇の届けを出して、海に向かった。何日か何週間後か判らないが、海に足を浸すことができれば、すぐにも帰ると書き残してきた。了承を得られたか…

沼蝦

「短編」第64期参加・優勝作品(2008年1月12日) http://tanpen.jp/64/17.html 新月の夜にヤマトヌマエビが全滅し、水槽の底砂にころりと転がっている様が昆虫のようで薄気味が悪いと思ったが、恭しく新聞紙にくるんで手を合わせた。土に埋めてしまおうかと…

回送

「短編」第56期参加・優勝作品(2007年5月12日) http://tanpen.jp/56/22.html 午後十一時を回った頃、武蔵野線の汽車を待ってプラットホームに立っていると、見慣れない古びた機関車が長編成の客車を牽いて「回送」と行先標示を掲げながら通過していった。…

年月

「短編」第52期参加・優勝作品(2007年1月12日) http://tanpen.jp/52/13.html 新しい蒲団と少ない荷物が置かれただけの小さな部屋に暮らしはじめた。空気の乾いた季節、わずかに残っていた湿気も窓枠に凍りついては解けて乾き、陽は差さないが暗がりという…

「短編」第51期参加作品(2006年10月26日) http://tanpen.jp/51/28.html 大学に二十二年前から常駐している警備員氏と話したのは、前期試験も終りかけた頃のことだった。以後一度も姿を見ないのは僕が余り学校に行っていないせいだけれど、雨が降らないと登…

上空

「短編」第43期参加・予選通過作品(2006年2月26日) http://tanpen.jp/43/21.html 北東の冷湿風を堰きとめる陣馬の山体から雲が涌き上り、白い雪を武蔵野陵に積らせる。雪のなかで昭和天皇は昏々と眠る。現人神だった彼が崩御した後に火葬されたなら骨が遺…

赤土に死す

「短編」第24期参加作品(2004年7月26日) http://tanpen.jp/24/21.html 民宿の小さな露天風呂に浸かって空を眺めていたとき、柵を飛びこえて青いねこが現れた。 あとでよくよく見れば紺を帯びた黒ねこだったが、西北西からの強い月光にさらされて青く輝いて…

海から

「短編」第23期参加作品(2004年6月26日) http://tanpen.jp/23/18.html 窓から手を伸ばして枝を折り取った。セミが鳴き止み、陽射しは容赦なく葉を焦がす。帽子を被らなければ、すぐにも顔が赤く灼けそうな日だった。階段を飛び降り、戸を開く。 先行するク…

「短編」第22期参加作品(2004年5月26日) http://tanpen.jp/22/11.html 支柱を交互に避けながら、思い出す。 天井から滴る水を見続けていた。コンクリのどこから滲み出ているのか子供には判らない。ただ、垂直な遮蔽物であると知らず、喩えるならブロック屏…